高カルシウム血症の症状、治療

高カルシウム血症(高Ca血症)の原因

高カルシウム血症の原因となるのは、甲状腺機能亢進症、カルシウムやビタミンの過剰摂取、がんなどの悪性腫瘍です。
カルシウムは骨に吸収されて、蓄えられています。
骨には骨を壊すはたらきをする破骨細胞と骨をつくるはたらきをもつ骨芽細胞がありますが、破骨細胞は骨を壊し、骨の中のカルシウムを血液中に送り出します。
悪性腫瘍により、がん細胞から放出される物質により、破骨細胞のはたらきが活発になり、
骨からカルシウムが大量に溶け出すことで血液中のカルシウム濃度が高くなります。
さらに、がんが骨に転移すると、破骨細胞が刺激されて、もっと多くのカルシウムが血液中に出てきて濃度が高くなります。
末期癌での高カルシウム血症の頻度はだいたい10〜20%くらいで、乳がん、肺がん、多発性骨髄腫に多いです。

高カルシウム血症(高Ca血症)の症状、治療

高カルシウム血症はカルシウムの血中濃度が著しく高くなる状態のことで、
症状としては、初期症状は無症状ですが、軽度の場合は便秘、吐き気、食欲減退、多尿、腹痛などがあらわれます。
重症の場合は、意識混濁、錯乱、昏睡、筋力低下、不整脈などの症状がでます。
不整脈も起こることがあるので、心電図に異常があらわれることもあります。
血液中のカルシウム濃度を下げることが、治療の目的となります。
そのため、まず、甲状腺機能亢進症、カルシウムやビタミンの過剰摂取、悪性腫瘍などの原因疾患の治療を行います。
カルシウムを下げる薬としては、副腎皮質ステロイド薬、利尿薬、骨吸収抑制薬などがあります。
また、脱水になると血液中のカルシウム濃度が高くなるので、水分を十分摂取したり、食塩水点滴を行うこともあります。

カルシウムの働きは骨や歯の形成、筋肉の収縮、心臓の筋肉の収縮、血液凝固などです。
そのため、血中濃度が異常になると、さまざまな障害が発生します。